GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夢野久作 『爆弾太平記』
現代語化
「……でも……あれはもともと……有志の人たちが計画したものですが……」
「……ははは。そうでしたか。まったく知りませんでした。……でも私が見たところでは、有志の人たちで酔っ払ってた人はあまりいなかったようです。実際に泥酔して大騒ぎしてたのは諸君ばかりに見受けられましたが、違ってましたか。ついでにお聞きしますが、諸君はどうやって講演2日目の報告書を書くつもりなんですか。参考までに教えてください。公会堂で演説中に爆弾が爆発したとは書けないでしょうし……難しい問題ですねえ……これは……」
「……け……怪しからん……」
「……そ……そんなことについては仕事のルール上、君たちの口出しを受ける必要はありません。君はただ質問に答えればいいんです」
原文 (会話文抽出)
「……成る程……その責任なら当方で十分十二分に負いましょうよ。……しかし爆弾を投げさせた心理的の動機はこの限りに非ずだから、そのつもりでおってもらいたいですな。無辜の人間に生命がけの不正を働らかせながら、芸妓を揚げて高見の見物をしようとした諸君の方が悪いにきまっているのだから……諸君は友吉おやじの最後の演説を記憶しておられるだろう……」
「……しかし……あれは元来……有志連中が計画したもので……」
「……アハハ。そうでしたか。ちっとも知りませんでした。……しかし拙者が拝見したところでは、有志の連中には余り酔った者はいなかったようである。実際に泥酔して乱痴気騒ぎを演じたのは諸君ばかりのように見受けたが、違っていたか知らん。序にお尋ねするが一体、諸君は講演の第二日の報告を、何と書かれるつもりですか。参考のために承っておきたい。まさか公会堂で演説中に爆弾が破裂したとも書けまいし……困った問題ですなあ……これは……」
「……ケ……怪しからん……」
「……そ……そんな事に就いては職務上、君等の干渉を受ける必要はない。君はただ訊問に答えておればいいのだ」