GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 宮本百合子 『播州平野』
現代語化
「はは、たまげたね。まあ、無いってものは無かったみたいだ。毛布、軍靴、石油、石鹸、綿製品まで、よくもまあ集めたもんだ。民間には何も無いのは、あれを見れば当たり前だね」
「あり得ないよ。奴ら、背負えるだけ背負って帰れ、って言ったから、はあ、俺なんて45キロくらい体に括り付けて、営門を這って出た強者がいたよ」
「まあ」
「そりゃそうだよね。営門さえ背負って出れば、そいつだけはくれるんだもん、一生に一度這うくらい何でもないさ」
「さ、畑に行かないと。ばあさんにまた怒られるよ」
原文 (会話文抽出)
「牛肉や豚肉みたいなものまで、とり放題だったんですって」
「はア、たまげたね。まあ、無えつうもんはまず無えな。毛布だれ、軍靴だれ、石油、石鹸、純綿類から、全くよくもああ集めたったもんだ。民間に何一つ無えのは、あたり前だね、あれを見れば」
「話のほかよ。奴等、背負えるったけ背負って帰れ、って云わっちゃもんだから、はあ、わが体さ四十五貫くくりつけて、営門を這って出た豪傑があります」
「まあ」
「そりゃそうさね、営門さえ背負って出れば、そいだけは呉れてやるつうんだもん、一生に一遍這う位、何のこたなかッぺ」
「さ、畑さ行がねえば。ばっぱさに又ぼやかれるかんな」