宮本百合子 『二つの庭』 「ね、保さん」…

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GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。 正しく現代語化されていない可能性もありますので、必ず原文をご確認ください。


青空文庫図書カード: 宮本百合子 『二つの庭』

現代語化

「保さん」
「いいことって、そんなに永遠に変わらない決まったものがあるの? 生活って常に変わってくのに…新しい条件が次から次へと出てくるのに――。いいことって、悪いことを否定したり、それをなくそうと戦ったり、そこから生まれるんでしょ? 実際、いつだってそうじゃん。……」
「間違った力を排除しなければいいことは起こらないとしたら、どうして正しさを守るの? 右のほっぺたを叩かれたら、左のほっぺたも出すの? 私は嫌だ。保さんは?」
「そういう時は、僕だって出さないと思う」
「でしょ? だからさ…」

原文 (会話文抽出)

「ね、保さん」
「いいことっていったって、そんなに永劫不変な型に入った絶対のものがあり得る? 生活は絶えず動いているのに……あとからあとから新しい条件が出来て来るのに――。いいことっていったって、それは、わるいとわかっていることを否定したり、それをなくしようとして闘ってゆく、そこに生れるんじゃない? いつだって、そうだわ、実際は。……」
「まちがった力をどけなけれゃいいことはあり得ないとしたら、なんで正しさを防衛するの? 右の頬っぺたをぶたれたら、左の頬っぺたまで出す? わたしはいやよ。保さんは?」
「そういう場合なら、僕だって出さないと思う」
「でしょう? だもの……」

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