GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 宮本百合子 『二つの庭』
現代語化
「越智さんは、越智さんとして、いろいろいい話をしてくれる」
「だって」
「ごめんください」
「奥さんがお呼びです」
「…………」
「誰に?」
「伸子さんです……」
「――すぐ行きます、って……」
「僕も行く?」
「もちろんよ」
「お母さんって、僕と姉さんが話してると、あとで必ず、なに話してたのか聞くの」
「それはひどいですね奥さん! 見てくださいよ、このピンピンですぜ。魚屋だって、このくらいのもの仕入れるやつなんて、そういないですよ」
原文 (会話文抽出)
「保さん、和一郎さんとあなたとは、まるで性格がちがうんだし、私だってずいぶんちがうわ。うちの中だけでは私たち育ちきれないのよ。フレームから出なければ、駄目なのよ。土の新しいのがいるのよ。だから、本当に友達を見つけなさい、ね。越智さんが、こんなに永年つき合いながら、そういうことをあなたのような人にいって上げないなんて、あんまりだわ」
「越智さんは、越智さんとして、いろいろいい話をしてくれる」
「だって」
「ごめん下さい」
「奥様がおよびでございます」
「…………」
「だれに?」
「伸子さまに……」
「――すぐ行きます、からって……」
「僕も一緒に行っていい?」
「もちろんよ」
「お母様はね、僕が姉さんと話していると、あとできっと、なにを話していたのかってきくの」
「それゃあ、あんまりですよ奥さん! みて下さい、このピンピンですぜ。河岸だって、この位のものを仕入れる者ア、ざらにゃいねえんだからね」