GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 宮本百合子 『一太と母』
現代語化
「あっち。」
「これ見て、お母さん。こんなにあったよ。」
「どうだった?取れた?」
「ええ、いっぱいありましたよ。高いところにいっぱいあるんですけど……届きませんでした。」
「なんだ、こんな青いのが?ダメだよ。」
「ふーん。ドライにしてもダメかなあ?」
「ダメだよ。木から取ると栗も死んじゃうから、ドライにしても食べられなくなるんだよ。」
「こっちに来てごらん。面白いもの見せるよ。」
「あなたも……」
「ありがとうございますけど、もう失礼します。」
「まあゆっくり相談してれば、なんとかなるよ。」
原文 (会話文抽出)
「――おじさんは?」
「あちら」
「これ御覧、おっかさん、こんなにあったよ」
「どうだ、とれたか」
「ええ、随分ありましたよ、うんとなってるね高いとこに……届かなかった僕あ」
「何だ、こんな青いなあ駄目だよ」
「ふーん。乾しといても駄目だろうか」
「駄目さ、樹からもぐと栗も死ぬからな、乾したって食べるようにはならないよ」
「こっちへおいで面白いものをやろう」
「あなたも……」
「有難うございますけれども、もうお暇いたしますから」
「まあゆっくり相談しているうちには何とかなるまいもんでもないさ」