宮沢賢治 『北守将軍と三人兄弟の医者』 「どうです、せいせいしたでせう。ところで百…
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青空文庫図書カード: 宮沢賢治 『北守将軍と三人兄弟の医者』
現代語化
「どうですか?っきりしました?ところで100と100を足すと答えはいくらになりますか?」
「もちろん200でしょう」
「では200と200を足すと?」
「そうです、400ですね」
「10の2倍はいくらですか?」
「もちろん20です」
「すっかり治りました。つまり頭の目が塞がって、1割だめだったわけですね」
「いやいや、私は計算なんて、10とか20とかどうでもいいんです。それは計算をする人がやればいいんです。私はこの馬と自分を離してもらいたいんです」
「なるほど、あなたの足、あなたの服をあなたから離すのは、私はすぐにできます。いや、もう離れているはずです。でも、ズボンが鞍に付いて、鞍がまた馬についているのを離すのは別です。それは隣の部屋で弟がやっていますから、そちらに来ていただきます。それにこの馬もひどい病気にかかっています」
「では私の顔から生えたこのヒゲはどうですか?」
「それもやはり向かいです。とりあえず隣の部屋に弟子を案内します」
「ではそちらに行きましょう。ではさようなら」
原文 (会話文抽出)
「どうです、せいせいしたでせう。ところで百と百とをたすと、答はいくらになりますか。」
「もちろんそれは二百だらう。」
「そんなら二百と二百とたせば。」
「さやう、四百にちがひない。」
「十の二倍はどれだけですか。」
「それはもちろん二十ぢやな。」
「すつかりおなほりなりました。つまり頭の目がふさがつて、一割いけなかつたのですな。」
「いやいや、わしは勘定などの、十や二十はどうでもいいんぢや。それは算師がやるでなう。わしは早速この馬と、わしをはなしてもらひたいんぢや。」
「なるほどそれはあなたの足を、あなたの服と引きはなすのは、すぐ私に出来るです。いやもう離れてゐる筈です。けれども、ずぼんが鞍につき、鞍がまた馬についたのを、はなすといふのは別ですな。それはとなりで、私の弟がやつてゐますから、そつちへおいでいただきます。それにいつたいこの馬もひどい病気にかかつてゐます。」
「そんならわしの顔から生えた、このもじやもじやはどうぢやらう。」
「そちらもやつぱり向ふです。とにかくひとつとなりの方へ、弟子をお供に出しませう。」
「それではそつちへ行くとしよう。ではさやうなら。」
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