GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 宮沢賢治 『どんぐりと山猫』
現代語化
「いやいや、ダメです。なんといっても、尖ってるのが一番偉いんです。そして私が一番尖ってます。」
「違うんです。丸いのが偉いんです。一番丸いのは私です。」
「それは違うよ。大きいのが一番偉いんだよ。私が一番大きいから私が偉いんだよ。」
「そうじゃないよ。私の方がずっと大きいって、昨日も裁判官が言ってたじゃない。」
「ダメだよ、そんなの。身長が高いのが偉いんだよ。」
「押し問答の偉い人だよ。押し問答で決めるんだよ。」
原文 (会話文抽出)
「裁判ももう今日で三日目だぞ、いゝ加減になかなほりをしたらどうだ。」
「いえいえ、だめです、なんといつたつて頭のとがつてるのがいちばんえらいんです。そしてわたしがいちばんとがつてゐます。」
「いゝえ、ちがひます。まるいのがえらいのです。いちばんまるいのはわたしです。」
「大きなことだよ。大きなのがいちばんえらいんだよ。わたしがいちばん大きいからわたしがえらいんだよ。」
「さうでないよ。わたしのはうがよほど大きいと、きのふも判事さんがおつしやつたぢやないか。」
「だめだい、そんなこと。せいの高いのだよ。せいの高いことなんだよ。」
「押しつこのえらいひとだよ。押しつこをしてきめるんだよ。」