宮沢賢治 『グスコーブドリの伝記』 「オリザへ病気が出たというのはほんとうかい…
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青空文庫図書カード: 宮沢賢治 『グスコーブドリの伝記』
現代語化
「イネに病気が出たのは本当なの?」
「ああ、もうダメだよ」
「なんとかならないの?」
「ダメだろう。もう5年前と一緒だ」
「だから、私はあんたに山師をやめろって言ったんだよ。おじいさんもあんなに止めたのに」
「よし。イーハトーヴの野原で、指折り数えられる大百姓の俺が、こんなことで負けるか。よし。来年こそやってやるよ。ブドリ、お前俺の家来てから、まだ一晩もゆっくり寝たことないよな。さあ、5日でも10日でも、ぐっすり寝てしまえ。俺はその後で、あそこの沼畑でおもしろい手品を見せてやるからな。その代わり今年の冬は、家じゅうそばばっかり食うんだぞ。お前そば好きだろ?」
原文 (会話文抽出)
「オリザへ病気が出たというのはほんとうかい。」
「ああ、もうだめだよ。」
「どうにかならないのかい。」
「だめだろう。すっかり五年前のとおりだ。」
「だから、あたしはあんたに山師をやめろといったんじゃないか。おじいさんもあんなにとめたんじゃないか。」
「よし。イーハトーヴの野原で、指折り数えられる大百姓のおれが、こんなことで参るか。よし。来年こそやるぞ。ブドリ、おまえおれのうちへ来てから、まだ一晩も寝たいくらい寝たことがないな。さあ、五日でも十日でもいいから、ぐうというくらい寝てしまえ。おれはそのあとで、あすこの沼ばたけでおもしろい手品をやって見せるからな。その代わりことしの冬は、家じゅうそばばかり食うんだぞ。おまえそばはすきだろうが。」
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