宮沢賢治 『饑餓陣営』 「おれたちは恐ろしいことをしてしまったなあ…

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青空文庫図書カード: 宮沢賢治 『饑餓陣営』

現代語化

「とんでもないことをしてしまったな」
「夢中でやってしまったな」
「勲章と胃袋にゴム糸がついていたみたいだったな」
「将軍と国にどう償えばいいだろう」
「償いようがない」
「死ぬしかない」
「みんなで死のう、自殺しよう」
「いや、みんな俺が悪いんだ。俺がこんなことを言い出したんだから」
「いや、俺が責任者だ。俺が死ななきゃならない」
「上官、私達2人は最初の約束通りに死にましょう」
「そうだ。おいみんな。お前たちは今回の事件については何も知らない。悪いのは俺達2人だ。俺達が責任を負って死ぬからな。お前たちは絶対に衝動的なことはしないでくれ。これから先も軍紀を守って国のために尽くしてくれ」
「いや、ダメです。ダメであります」
「ダメだ。命令だ。将軍のお言葉がある間は動くな。気をつけ」
「曹長、準備しよう」
「祈ろう。一緒に」
「飢餓陣営のたそがれの中<br><div class="jisage_5" style="margin-left: 5em">犯せる罪はいとも深しああ夜の空の青い火もてわれらの罪を清めたまえ」
「マルトン原の悲しみのなか<br><div class="jisage_3" style="margin-left: 3em">光は地に埋もれぬああ恵みの雨を降らしわれらの罪を許したまえ」
「ああ、恵みの雨を降らし<br><div class="jisage_3" style="margin-left: 3em">われらの罪を許したまえ」

原文 (会話文抽出)

「おれたちは恐ろしいことをしてしまったなあ。」
「全く夢中でやってしまったなあ。」
「勲章と胃袋にゴム糸がついていたようだったなあ」
「将軍と国家とにどうおわびをしたらいいかなあ。」
「おわびの方法が無い。」
「死ぬより仕方ない。」
「みんな死のう、自殺しよう。」
「いいや、みんなおれが悪いんだ。おれがこんなことを発案したのだ。」
「いいや、おれが責任者だ。おれは死ななければならない。」
「上官、私共二人はじめの約束の通りに死にましょう。」
「そうだ。おいみんな。おまえたちはこの事件については何も知らなかった。悪いのはおれ達二人だ。おれ達はこの責任を負って死ぬからな、お前たちは決して短気なことをして呉れるな。これからあともよく軍律を守って国家のためにつくしてくれ」
「いいえ、だめであります。だめであります。」
「いかん。貴様たちに命令する。将軍のお詞のあるうち動いてはならん。気を付けっ。」
「曹長、さあ支度しよう。」
「祈ろう。一所に。」
「饑餓陣営のたそがれの中<div class="jisage_5" style="margin-left: 5em">犯せる罪はいとも深しああ夜のそらの青き火もてわれらがつみをきよめたまえ。」
「マルトン原のかなしみのなか<div class="jisage_3" style="margin-left: 3em">ひかりはつちにうずもれぬああみめぐみのあめを下しわれらがつみをゆるしたまえ。」
「ああ、みめぐみの雨をくだし<div class="jisage_3" style="margin-left: 3em">われらがつみをゆるしたまえ。」

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