牧逸馬 『上海された男』 「あ、為公じゃねえか」…

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青空文庫図書カード: 牧逸馬 『上海された男』

現代語化

「お、為公じゃねえか」
「目隠ししろ! 光見ちゃダメだぞ!」
「生きてたんだな」
「うん。歯が痛くて血が止まらねえから医者に起こしに行ったんだけど、捕まって上海に連行されたんだ。停泊してるけど、どこだこりゃ? 大連か、ウラジオストクか、どこだ」
「神戸だ」
「はあ、神戸? 4,5日エンジンが動いてたと思ったんだけど――」
「それがよ、俺が手前を殺したって騒ぎになって、それで俺もこの船に隠れたんだ。そしたら、いいか、陸から無電が来て船は帰港だってよ。あー、あの梨を剥くとき手前に借りたこのナイフが切れねえ、おまけに指まで切っちまった」

原文 (会話文抽出)

「あ、為公じゃねえか」
「眼を隠せ! 明りを見ちゃ不可ねえぞ!」
「手前生きて居たのか」
「うん。歯が痛んで血が出て仕様がねえから医者を起しに出たところを掴まえられて上海された。停船してるじゃねえか、何処だ此港は? 大連か、浦塩か、何処だ」
「神戸だ」
「なに、神戸? 四、五日機関が廻っていたと思ったが――」
「それがよ、此の俺が手前を殺らしたって騒ぎで、それで俺あ此船へぶらんてんしたんだ。すると、いいか、陸から無電が飛んで来て船は召還よ。いってえ、あの梨を剥く時手前に借りた此の小刀が好くねえ、おまけにあれで指を切ってるじゃねえか」

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