GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 林不忘 『丹下左膳』
現代語化
「ええ、みんなそう言うわ」
「何をご褒美にあげようかな?泰軒じいさんの使いをして、このじいさんのところへ、こんな立派な壺を持ってきてくれたお礼に、何か素晴らしいものをあげたいんだけど…」
「本当?本当に何でもご褒美くれるの?」
「念を押す必要はないよ。嘘は泥棒の始まりというからね。世の中から、その泥棒をなくするのが、このじいさんの役目なんだ。分かるかな?」
「そのお役目のこのじいさんが嘘を言うはずはないでしょ」
「そうね。じゃあ、私の言うこと、何でもしてくれる?」
「言うまでもない、何でも聞いてやろう」
「じゃ、お願いしてみようかしら」
「おお、どんなことでも言ってみな」
「じゃね」
「私の仲良しにね、チョビ安さんって、すごく元気で面白いお兄ちゃんがいるの。孤児なの」
「なんだい、その孤児のチョビ安ってのは、どうしたんだい?」
「私、自分の物なんか何もいらないの。お人形も、お着物もいらないから、そのチョビ安お兄ちゃんのお父さんとお母さんを、探してくださらない?」
「うん、このお奉行のじいさんが引き受けた。きっと近いうちに、そのチョビ安って奴の親を見つけてやるよ」
「ありがとうよ、じいさん」
「まあ、そうしたら、チョビ安お兄ちゃんはどう喜ぶだろう!」
「うん、明日必ずお美夜ちゃんにも、嬉しいことがあるぞ」
原文 (会話文抽出)
「ウム、お美夜ちゃんか。かわいい名じゃのう」
「ええ、みんながそう言うわ」
「何をごほうびにやろうかの? 泰軒小父ちゃんのお使いをして、この小父ちゃんのところへ、こんなりっぱな壺を持ってきてくれたお礼に、何かすばらしいものをあげたいのじゃが……」
「ほんと? ほんとになんでもごほうびくれる?」
「念をおすには及ばないよ。嘘は泥棒のはじめという。世の中から、その泥棒をなくするのが、このおじちゃんの務めなのだ。わかるかな?」
「そのお役目のこの小父ちゃんが嘘をいうはずはないではないか」
「そうねえ。なら、あたいの言うこと、なんでもしてくれる?」
「言うまでもない、なんでもきいてやろう」
「じゃ、お願いしてみようかしら」
「オオ、いかなることでも申してみるがよい」
「じゃアね」
「あたいの仲よしにね、チョビ安さんって、とても元気な、おもしろい兄ちゃんがいるのよ。孤児なの」
「コレ、いかがいたした。その孤児のチョビ安とやらが、どうしたというのじゃ」
「あたい、自分の物なんか何もいらないの。お人形も、お着物もいらないから、そのチョビ安兄ちゃんのお父ちゃんとお母ちゃんを、探しだしてくださらない?」
「ウム、このお奉行のおじちゃんが引き受けた。きっと近いうちに、そのチョビ安とやらの両親を見つけだしてやるであろう」
「ありがとうよ、小父ちゃん」
「まあ、そうしたら、チョビ安兄ちゃんは、どんなに喜ぶことだろう!」
「ウム、明日かならずお美夜ちゃんにも、うれしいことがあるぞ」