GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 長塚節 『土』
現代語化
「そうよ。年寄りはちょっとでも具合が悪くなったりすると大変だから、心配させないようにしたほうがいいわね。どうせ後何年も生きちゃいないんだし」
「そうなんですか。昨日からちょっと優しいこと言ったら調子乗っちゃってさ、そしたらオレがもらってきた火傷の薬も貼らせてくれって言うから貼ってやったんですよ。薬がなくなっちゃったから医者に行こうかと思ったんだけど、今日は午後でいないと思うから明日にしようと思ってるんすよ。明日行ったら水飴でも買ってきてやろうって言ってるし」
「火傷したなんて聞いてないわよ。それなのに家に連れてこないで」
「はい」
原文 (会話文抽出)
「此れからはあ、わしも爺樣こと面倒見べと思ふんでがすがね、今ツからでもお内儀さん間合ねえこたありあんすめえね」
「さうだよ、老人なんていふものは少しの加減なんだから、まあ心配させないやうにした方が好いよ、さういつちや何だが後幾らも生きるんぢやなしねえ」
「へえさうでがすよ、昨日等ツからちつと柔え言辭掛けつとうるしがつて居んですから、それからわし野郎げ貰つて來た火傷の藥も貼つてやつたんでさ、藥足んなく成つちやつたから醫者樣さ行つて來べと思つたつけが、今日は午後で居めえと思ふから明日にすべと思つて止めたのせ、明日行つたら水飴でも買つて來てやれなんておつうも云ふもんでがすからね」
「火傷したなんて聞いたつけがそれでも家へ連れて來てかね」
「へえ」