中里介山 『大菩薩峠』 「いかにも、わたしが神尾の邸におりました松…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 中里介山 『大菩薩峠』

現代語化

「「その通りです。私は神尾の屋敷にいたお松です。こうして姿を変えて屋敷を出たのは、重大な事情があってのことです。どうかお見逃しください」」
「「それそれ、それで私も安心しましたよ。神尾様のご親族なら、あなたのご親族も同じです。これからどこへでも、あなたの望むところまでお届けしますよ。このがんりき百蔵が、お手伝いさせていただきます」」
「「どうかよろしくお願いします」」
「「もちろんですとも。さあ、そんなことが分かったら、ここでくつろいでる場合じゃないですよ。さっさと本線に行きましょう」」

原文 (会話文抽出)

「いかにも、わたしが神尾の邸におりました松でござりまする、こうして姿をかえて邸を脱けて出ましたのは、よくよくの事情があればのこと、どうぞお見のがし下さいませ」
「それそれ、それで私も安心を致しましたよ、神尾様のお身内なら、なんの、失礼ながら御親類も同様、これから、お力になってどこへなりと、あなた様のお望みのところへ落着きあそばすまで、このがんりきが及ばずながら御案内を致しまする」
「なにぶん、お頼み致しまする」
「ようございますとも。さあ、そう事がわかったら、こんな窮屈なところに長居をするではございません、本道をサッサと参りましょう」


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