中里介山 『大菩薩峠』 「安藤さん、若い女子のお客と見たら臆面なし…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 中里介山 『大菩薩峠』

現代語化

「安藤さん、若い女子のお客さん来たら、顔真っ赤にして対応しに行きましたよね」
「あら」
「あの、私は和田の宇津木文之丞の妹なんですが、竜之助先生に会いたいと思って」
「ははあ、そうでしたか」
「その若先生なんですが」
「いま外出中で」
「竜之助先生は留守なんですね……」
「そうなんです。いつ戻るかは」
「遅くとも今夜には戻りますよね?」
「それがまあ、言ったとおり、いつ戻るかわからないんですが、場合によっては私たちが用件をお受けして」
「若先生に直接会いたいって女子が乗り込んできたなんて、道場破りもびっくりですよ」
「見てみましょうか?」

原文 (会話文抽出)

「安藤さん、若い女子のお客と見たら臆面なしに応対にお出かけなすった」
「ドーレ」
「あの、手前は和田の宇津木文之丞が妹にござりまする、竜之助様にお目通りを願いとう存じまして」
「ハハ左様でござるか」
「その若先生はな」
「ただいま御不在でござるが」
「竜之助様はお留守……」
「左様ならば、いつごろお帰りでございましょうか」
「さればさ、うちの若先生のことでござるから、いつ帰るとお請合いも致し兼ぬるで……」
「遅くとも今宵はお帰りでございましょう」
「それがその、今申す通り、いつ帰るとお請合いを致し兼ぬるが、次第によりては拙者ども御用向を承り置きまして」
「若先生に直談判というて美しい女子が乗り込んで来た、前代未聞の道場荒し」
「見届けて参りましょうか」


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