GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 徳田秋声 『爛』
現代語化
「お酒飲んで皆さんにご迷惑をかけるより、今日はどこでお芝居でも見ませんか。」
「芝居もいいけど、知らないところに行こうよ。知ってる所は金かかるし。」
「私はね、どんなに落ちぶれても、遊び場に行ってケチケチするのは大嫌いなんだ。浅井さん、私はそういう性格なんです。」
「お芳さんって、ああやってて最後はどうなるんでしょうね。」
「あの人、お金を貯めておこうという気がないみたいよね。着物とか、いくら作っても知れてるわ。」
「それでも、まだ2、3年は持つよ。」
原文 (会話文抽出)
「お揃いでおいでになったんだ。一つどこかへうまいものでも食べに行こうじゃごわせんか。」
「そのうえ酒を召し食って、皆さんに迷惑かけるよりか、今日はどこぞお芝居がいいじゃございませんか。」
「芝居もいいが、どこか顔を知らねえところへ行こう。知ったところは金がかかってしようがねえ。」
「私はな、いくら零落れても、遊び場所などへ出かけて行って、吝々するのは大嫌いだ。浅井さん、私は大体そういった性分だ。」
「お芳さんは、ああやっていて終いにどうするんでしょうね。」
「あの人、自分でお金をよけておくという風でもないのね。着物や何か、いくら拵えたって知れたものですわ。」
「それでも、まだ二年や三年はね。」