GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 徳田秋声 『足迹』
現代語化
「株式でもやるってことかい?」
「そんなことして損したらどうすんの。私はまア何でもいいから、お金が掛からず、すぐに始められるものをやりたいと思ってるんだけど」
「あといっ昨日神田の方で、ちょっとコネを探しておいたんだけど」
「そうなの?でもそんなコネ頼みをするより、誰でもできる氷屋でも出せばいいと思うよ。氷屋でも成功した人はたくさんいるんだから。きれいごとじゃ稼げないよ」
「氷屋なんて夏だけのもんじゃろ。第一あんなものは忙しくて儲けが少ない」
「田舎者め、ドケチめ、神の宝のドケチめ」
原文 (会話文抽出)
「私も考えていることもありますで、まア少しこっちの様子を見たうえで。」
「相場でもやろうちゅうのかえ。」
「そんなことして、摺ってしまったらどうする気だえ。私はまア何でもいいから、資本のかからない、取着きの速いものを始めたらよかろうかと思うだがね。」
「それに一昨日神田の方で、少し頼んでおいた口もありますで。」
「そうですかえ。けど、そんな人頼みをするより、いっそ誰にでも出来る氷屋でも出せアいいに。氷屋で仕上げた人は随分あるぞえ。綺麗事じゃ金は儲からない。」
「氷屋なぞは夏場だけのもんですッて。第一あんなものは忙しいばっかりで一向儲けが細い。」
「田舎ッぺ、宝ッぺ、明神さまの宝ッぺ。」