田山花袋 『蒲団』 「どうも煮えきらない男ですわい」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 田山花袋 『蒲団』

現代語化

「なんだか煮え切らない男ですね」
「形式的で、要点がつかめてないですね。もう少し打ち解けて、率直に話してほしいもんです……」
「どうも中国の人はそういうのが苦手なんでしょう。度量が狭くて、小ずるくて、すぐに人のご機嫌取りをしようとするんです。関東や東北の人は全然違いますよね。悪いものは悪い、いいものはいいって、本音を言っちゃうから気持ちがいい。どうもダメですね。小細工や屁理屈をこねて、泣き喚いて……」
「どうもそういうところがありますね」
「ご覧なさい、きっと明日も快諾しないでしょう。何やかやと理屈をつけて、帰ろうとしないでしょうから」

原文 (会話文抽出)

「どうも煮えきらない男ですわい」
「どうも形式的で、甚だ要領を得んです。もう少し打明けて、ざっくばらんに話してくれると好いですけれど……」
「どうも中国の人間はそうは行かんですけえ、人物が小さくって、小細工で、すぐ人の股を潜ろうとするですわい。関東から東北の人はまるで違うですがナア。悪いのは悪い、好いのは好いと、真情を吐露して了うけえ、好いですけどもナ。どうもいかん。小細工で、小理窟で、めそめそ泣きおった……」
「どうもそういうところがありますナ」
「見ていさっしゃい、明日きっと快諾しゃあせんけえ、何のかのと理窟をつけて、帰るまいとするけえ」


青空文庫現代語化 Home リスト