田中貢太郎 『胡氏』 「私が今日あがりましたのは、胡氏があなたと…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 田中貢太郎 『胡氏』

現代語化

「私が今日来たのは、胡氏があなたとずっとお付き合いしたいと思っておられるので、お宅のお嬢さんと結婚したいと言っておられるんです」
「俺と胡先生は、もう大親友だ。結婚なんてしなくてもいいだろ。それに娘は、もう婚約してるんだから。君が俺の代わりに、胡先生に話してくれないか?」
「でもお嬢さんは、まだ婚約してないって確かにおっしゃってたけど、なんで胡先生と結婚させるのが嫌なんですか?」
「胡も家柄はいいんだぜ。君の家に劣るもんじゃない」
「それじゃはっきり言いますが、私が結婚させないのは別に理由はないんですけど、ただ胡先生は人間じゃないんです」
「それは失礼ですね」
「何が失礼だ」
「ひどいことをおっしゃる」
「何がひどい」
「ひどいですよ」

原文 (会話文抽出)

「私が今日あがりましたのは、胡氏があなたと長く御交際を願いたいために、お宅の令嬢と結婚したいと申しますものですから」
「僕と胡先生とは、もう莫逆の友になっております、結婚なんかしなくてもいいでしょう、それに児は、もう許婚になっておりますから、どうかあなたが僕に代って、胡先生に話してください」
「しかし令嬢は、確かにまだ許婚になっていないことを知っておりますが、なぜ胡先生と結婚さすのをお嫌いになります」
「胡も家柄ですよ、そうあなたの家に劣るものじゃありませんよ」
「それではありのままに言いますが、私が結婚させないのは他に意味はないが、ただ胡先生は人間ではありませんから」
「それは無礼です」
「何が無礼だ」
「けしからんことをおっしゃる」
「何がけしからん」
「けしからんです」


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