田中貢太郎 『申陽洞記』 「その方は何者だ、どうしてここへやってきた…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 田中貢太郎 『申陽洞記』

現代語化

「お前誰だ。何でこんなところにいるんだよ」
「府の中に住んでる医者です。薬を取りにいろんなとこ歩き回ってたら、足を滑らせて落ちちゃって困ってたんです」
「へぇ、医者か。じゃ手負いの治療もできるだろう?」
「いい薬を持ってますよ。手負いが治るだけじゃなく、飲めば不老不死になれます」
「そうなのか。天が神医を遣わしてくれたようだな。申陽侯が昨日遊びに行って流れ矢に当たって苦しんでおる。お前の薬が欲しい。こっちに来い」
「ここで待ってろ。大王に聞いてくる」
「大王がすごく喜んでおられる。早く行って治療してくれ」

原文 (会話文抽出)

「その方は何者だ、どうしてここへやってきた」
「私は、府城の中に住む医者でございますが、薬を取りにきて、あっちこっちと歩いているうちに、足を滑らして、陥ちて困っておるところでございます」
「では、お前は医者か、医者なら手創の療治ができるか」
「私は好い薬をもっております、手創が治るばかしでなしに、それを飲むと、不老不死が得られます」
「そうか、それは天が神医を与えてくだされたのじゃ、大王申陽侯が昨日遊びに往かれて、流矢に当って苦しんでおられる、お前の薬を頼みたい、こっちへきてくれ」
「ここで、控えておってくれ、大王に伺うてくる」
「大王が非常に悦んでおられる、早く往って療治をしてあげてくれ」


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