田中貢太郎 『令狐生冥夢録』 「あの男を見るがいい」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 田中貢太郎 『令狐生冥夢録』

現代語化

「あいつ見たことある?」
「アイツ誰?」
「宋の秦檜だよ。いいやつ殺して、王様だまして、国滅ぼしたから、こんな酷い目に遭ってんだよ。他の奴らもみんな国に悪いことしたやつらだよ。こいつらは国の新しい王様が来るたびに引っ張り出されて、毒蛇に肉食われて、飢えたタカに骨つつかれるんだ。そしたら肉が全部腐ってなくなると、神様が水を掛けて風で吹くと、また元通りになる。こんなやつらは一生生まれ変われないよ」
「もういい。帰りたい」
「よし、ここで終わり。お帰りください。でも、お礼に何もあげられなくて悪いな」
「いらないよ。それより、また詩を作って迷惑かけないようにしてくれ」

原文 (会話文抽出)

「あの男を見るがいい」
「あれは何人だろう」
「あれは宋の秦檜さ、忠良を害し、君を欺き、国を滅したから、こんな重罪を受けておる、他の者も皆国を誤ったもので、この者どもは、国の命が革まるたびに、引出して、毒蛇に肉を噬まし、飢鷹に髓を啄かすのだ、それで、肉が腐り爛れてなくなると、神水をかけて業風に吹かすと、また本の形になる、こんな奴は、億万劫を経ても世には出られないよ」
「もういい、家へ還りたい」
「もういい、ここでたくさんだ、還って貰おう、しかし、何もお礼をするものがなくて気の毒だ」
「お礼はいらない、それよりか、また詩を作って、世話をかけないようにして貰おう」


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