GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 田中貢太郎 『碧玉の環飾』
現代語化
「別に怪しいと思ったことはないですけど」
「人間は陰陽の気を受けて、魂や魄を持つ。その陽の気が弱まって陰の気が強くなると、その色がすぐに顔に出るんだけど、本人はわからないんだ」
「怪しいよ。早く逃げた方がいい」
「でも、袁さんはお金持ちで賢い女性で、私のためにすごく尽くしてくれてる。その恩があるから捨てられないんです」
「邪悪な妖怪の恩は恩とは言えないし、相手に背いても不義じゃない。我が家には宝剣があるから貸してあげる。それを持っていれば、妖怪たちは千キロ以上も逃げていくよ」
「旦那様は元々貧乏だったのを私が可哀想に思って結婚したのに、日々情が深くなってるのに、その恩を忘れて私を捨てようとするのは、人として間違ってますよ」
「これは俺の意思じゃなくて、親戚の張閑雲に言われて渋々やろうとしたんだ。怒らないでくれ。俺はあなたに二心はないよ」」
原文 (会話文抽出)
「お前の顔色は非常に悪い、これはきっと妖怪に魅いられている」
「別に怪しいと思う事もないが」
「人は天地陰陽の気を受けて、魂魄を納めている、もしその陽が衰えて陰が盛んになれば、その色がたちまち表に露われるが、本人には解らない」
「それが怪しい、速に去るがよい」
「しかし、袁氏は財産があるうえに賢明な女で、我のために非常に尽してくれている、その恩に対しても棄て去る事ができない」
「邪妖の怪恩は恩とは言えない、またそれに叛いたからとて不義とは言えない、我家に宝剣があるから、それを貸してやろう、それを帯びて往けば、妖魔の類は千里の外に遁げ走る」
「郎君はもと貧しかったのを、私が憐んで夫婦となり、交情も日ましに厚くなっているにかかわらず、その恩義をわすれて、私を棄てようとするのは、人の道にはずれたしうちだ」
「これは自個の本意でなくて、親戚の張閑雲から強いて言われたから、しかたなくやろうとした事だ、どうか怒りをやめてくれ、我には決して二心がない」