GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 芥川龍之介 『酒虫』
現代語化
「病気――ですか」
「そうです」
「いや、幼い頃から……」
「お酒を飲んでも、酔いませんよね?」
「……」
「それが、病気の証拠ですよ」
「腹の中に酒虫がいるんです。それを退治しないと、この病気は治りません。私はあなたの病気を治しに来たんです」
「治りますか」
「治るから来たんです」
「何か、薬でもお使いになりますか」
「いや、薬なんて使いませんよ」
原文 (会話文抽出)
「あなたは、珍しい病に罹つて御出になる。それを御存知ですかな。」
「病――ですかな。」
「さうです。」
「いや、幼少の時から……」
「酒を飲まれても、酔ひますまいな。」
「……」
「それが、病の証拠ですよ。」
「腹中に酒虫がゐる。それを除かないと、この病は癒りません。貧道は、あなたの病を癒しに来たのです。」
「癒りますかな。」
「癒ればこそ、来ましたが。」
「何か、薬でも御用ひか。」
「いや、薬なぞは用ひるまでもありません。」