GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 芥川龍之介 『将軍』
現代語化
「お前だな、こいつらを捕まえたのは? 捕まえたときはどうだった?」
「私が歩哨に立っていたのは、この村の土塀の北端、奉天に通じる街道です。その中国人は2人とも、奉天の方向から歩いてきました。すると木の上の中隊長が、――」
「何、木の上の中隊長?」
「はい。中隊長は展望のため、木の上に登っていらっしゃいました。――その中隊長が木の上から、捕まえろと私に命令されました」
「ところが私が捕まえようとすると、向こうの男が、――はい。そのひげのない男です。その男が急に逃げようとしました。……」
「それだけか?」
「はい。それだけです」
「よし」
原文 (会話文抽出)
「はい。」
「お前だな、こいつらを掴まえたのは? 掴まえた時どんなだったか?」
「私が歩哨に立っていたのは、この村の土塀の北端、奉天に通ずる街道であります。その支那人は二人とも、奉天の方向から歩いて来ました。すると木の上の中隊長が、――」
「何、木の上の中隊長?」
「はい。中隊長は展望のため、木の上に登っていられたのであります。――その中隊長が木の上から、掴まえろと私に命令されました。」
「ところが私が捉えようとすると、そちらの男が、――はい。その髯のない男であります。その男が急に逃げようとしました。……」
「それだけか?」
「はい。それだけであります。」
「よし。」