竹久夢二 『砂がき』 「本郷肴町行」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 竹久夢二 『砂がき』

現代語化

「本郷肴町へ」
「やあ、また一緒になりましたね」
「先日の旅はどこだったんですか」
「あはは、庄内は良かったですねえ、女が美人で」
「庄内ってのは、江戸の文化に影響されずに、大阪・長崎・金谷の港を経由して日本海を船で、天平やキリシタンが直接やってきたんですよね。昔から伝わる調度はもちろんだけど、地方の農家で結婚式の時使うタンス掛とか傘袋とか風呂敷の紺木綿の模様が、全部天平時代なんです。女性の顔もやっぱり天平顔ですね。でも男性の顔は全国の影響を受けてるせいか、純粋な大和民族って感じがしないですね。僕はここで降ります」

原文 (会話文抽出)

「本郷肴町行」
「やあ、また一所になりましたね」
「先頃の旅はどちらでした」
「はゝあ、莊内の方は好いさうですね、女が美しくて」
「莊内は、江戸の文化に影響されずに、浪華・長崎・金谷の港を經て日本海を船で、天平や切支丹がまつすぐに來たんですね。昔から傳つてゐる調度は無論だが、地方の農家で婚禮の時に使ふ簟笥掛だの傘袋だの風呂敷の紺木綿の模樣が、悉く天平物です。女の顏もやはり天平顏ですね。そのくせ男の顏は諸國の影響を受けてゐるせゐか、純粹の大和民族といふ趣はありませんね。ぼくはこゝで降ります」


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