竹久夢二 『砂がき』 「あんたは地體上方の人ぢやないんですね」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 竹久夢二 『砂がき』

現代語化

「あなたって、もともと関西の人じゃないんですか」
「えっ、これで東京なんです」
「これで」
「恐れながら江戸ですよ」
「江戸じゃないんですね」
「冗談でしょ、まだこっちに来てから25年ですもの」
「ところで、僕が大阪に行った頃は箱根に電車がなかった頃でね。面白い話があるんですよ。沼津から夜通しで御殿場へ抜けようとした時でした。一つ話しますよ。僕があなたを馬の鑑定家と間違えられたんです。一緒の人が5人で、確か絹の浴衣を着て草履ばきだったんですね。すると後ろから土地の百姓が追いかけてきて。おい/\ってね。おい呼んでるぜ、お前か、いや、お前か、いや、自分かって」

原文 (会話文抽出)

「あんたは地體上方の人ぢやないんですね」
「えゝ、これで東京なんです」
「これで」
「憚りながら江戸ですぜ」
「江戸ぢやないんだね」
「御戲談を、まだやつとこちらへ來てから二十五年にしかなりません」
「なにせ、わつしが大阪へ來た頃は箱根に汽車のない時分でしてね。面白い話しがあるんです。沼津から夜徹しで御殿場へぬけようてい時でした。一ツ話しですよ。わつしがあんた伯樂に間違へられたんです。同勢五人、さうですなんでも縮の浴衣をきて草鞋がけなんでせう。すると後の方から土地の百姓が追かけてくるんです。おーい/\つてね。おい呼んでるぜ、お前か、いや、お前か、いや、俺かよう」


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