島崎藤村 『夜明け前』 「そうでしょうなあ。何から手をつけていいか…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 島崎藤村 『夜明け前』

現代語化

「そうですねえ。どこから手をつければいいのかわからないような時でしょうなあ。どうでしょう、先生、今度の百姓一揆の後の始末も、うちの祖父の言うとおりにしてみたらどうですか」
「さあ、どうだろうね」
「小野三郎兵衛さんも努力するでしょうし、尾州藩でも今のような時ですから、百姓たちの言うことを聞いてくれるでしょう。ただ心配なのは、徒党を組んだ罪で咎められそうな連中です。それとも、会津戦争も始まってるような時で、こんな事件は隠蔽してしまうべきでしょうか」
「まあ、けが人は出したくないよね」

原文 (会話文抽出)

「そうでしょうなあ。何から手をつけていいかわからないような時でしょうなあ。どうでしょう、お師匠さま、今度の百姓一揆のあと始末なぞも、吾家の阿爺の言うように行きましょうかしら。」
「さあ、ねえ。」
「小野三郎兵衛さんも骨は折りましょうし、尾州藩でもこんな時ですから、百姓仲間の言うことを聞いてはくれましょう。ただ心配なのは、徒党の罪に問われそうな手合いです。それとも、会津戦争も始まってるような際だからと言って、こんな事件は秘密にしてしまいましょうか。」
「まあ、けが人は出したくないものだね。」


青空文庫現代語化 Home リスト