島崎藤村 『夜明け前』 「どうしてということもありませんけれど、」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 島崎藤村 『夜明け前』

現代語化

「特に理由はないんですけど」
「お母さんがそんなこと言ってたから」
「俺は勤王なんてめったに口にしたこともない。今日、自分で勤王家だなんて言う奴を見ると、俺は吹き出しそうになる。そういう奴は勤王を売ってるだけだ。見ろよ――本当に勤王に志してるやつなら、簡単にそんなこと言えないはずだ」
「私はちょっと聞いてみただけですよ――お母さんがそんなこと言ってたもんですから」
「だからさ、お前もそんなこと言うなよ」

原文 (会話文抽出)

「どうしてということもありませんけれど、」
「お母さんがそんなことを言ってましたから。」
「おれは勤王なんてことをめったに口にしたこともない。今日、自分で勤王家だなんて言う人の顔を見ると、おれはふき出したくなる。そういう人は勤王を売る人だよ。ごらんな――ほんとうに勤王に志してるものなら、かるがるしくそんなことの言えるはずもない。」
「わたしはちょっときいて見たんですよ――お母さんがそんなことを言っていましたからね。」
「だからさ、お前もそんなことを口にするんじゃないよ。」


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