島崎藤村 『夜明け前』 「横浜も鴉の多いところですね。」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 島崎藤村 『夜明け前』

現代語化

「横浜、カラス多いっすよね」
「俺んところ(北海道)ではゴメって言うんすよ。海の鳥で。鳴き声聞くと、めっちゃ北国って感じがします。そ言えば、もう横浜に外国のお説教の人来てるんすって?」
「一人」
「アメリカ人らしいです。去年から神奈川の古いお寺でやってるらしい。ブラウンとかいう人。横浜小さいからすぐ有名になっちゃいました」
「それって、日本の法律的にどうなってるんすか?」
「自分たちでやるのは禁止っすけど、外国人に布教するのはいいってなってます」
「神奈川にアメリカのお医者さんも来てますよ」
「やばいっすね、どんどん外の人が来るようになって」

原文 (会話文抽出)

「横浜も鴉の多いところですね。」
「蝦夷の方ではゴメです。海の鴎の一種です。あの鳴き声を聞くと、いかにも北海らしい気持ちが起こって来ますよ。そう言えば、この横浜にはもう外国の宣教師も来てるというじゃありませんか。」
「一人。」
「なんでも、神奈川の古いお寺を借りて、去年の秋から来ているアメリカ人があります。ブラウンといいましたっけか。横浜へ着いた最初の宣教師です。狭い土地ですからすぐ知れますね。」
「いったい、切支丹宗は神奈川条約ではどういうことになりましょう。」
「そりゃ無論内地のものには許されない。ただ、宣教師がこっちへ来ている西洋人仲間に布教するのは自由だということになっていましょう。」
「神奈川へはアメリカの医者も一人来ていますよ。」
「ますます世の中は多事だ。」


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