島崎藤村 『夜明け前』 「吾家の阿爺の心持ちはわたしによくわかる。…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 島崎藤村 『夜明け前』

現代語化

「俺の祖父の気持ちは俺にもよくわかる。家を放り出してまで学問に夢中になるより、立派な本陣の跡取りが欲しいってのが、あの人にとって一番なんだよ。祖父ももう年を取ってるしね」
「半蔵さんはため息ばっかりついてるね」
「でも、君には事務をこなす能力があるからいいよ」
「そう。君みたいに難しく考えるからいけないんだよ。庄屋としては住民の意見を代表するし、本陣問屋としては諸街道の交通事業に関わると思えばいいんだ。とにかく、やりがいはあるよ」

原文 (会話文抽出)

「吾家の阿爺の心持ちはわたしによくわかる。家を放擲してまで学問に没頭するようなものよりも、よい本陣の跡継ぎを出したいというのが、あの人の本意なんでさ。阿爺ももう年を取っていますからね。」
「半蔵さんはため息ばかりついてるじゃありませんか。」
「でも、君には事務の執れるように具わってるところがあるからいい。」
「そう君のように、むずかしく考えるからさ。庄屋としては民意を代表するし、本陣問屋としては諸街道の交通事業に参加すると想って見たまえ。とにかく、働きがいはありますぜ。」


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