島崎藤村 『夜明け前』 「寿平次さん。」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 島崎藤村 『夜明け前』

現代語化

「寿平次さん」
「それで君は――」
「だからさ。半蔵さんと2人で、1度その相模三浦を訪ねて見たらと思うんだ」
「訪ねて行ってみるかい。えらい話になってきた」
「山上さんの系図も、持って来て見せてくださるとよかった」
「あとで届けますよ。あれを見ると、青山の家は山上から分かれる。山上が三浦家から出ていますね。つまり俺たちの遠い祖先は鎌倉時代に活躍した三浦一族の直直系らしい」
「相模三浦の意味もそれで分かる」
「寿平次さん、もし相模の方に出かけるなら、あなたはいつごろのつもりですか」
「10月の末あたりはどうでしょうか」
「そいつは俺も大賛成だね」
「半蔵も思い立って出かけて行って来るがいいぞ。江戸も見て来るがいい――ついでに、日光あたりへも参詣して来るといい」

原文 (会話文抽出)

「寿平次さん。」
「それで君は――」
「だからさ。半蔵さんと二人で、一つその相州三浦を訪ねて見たらと思うのさ。」
「訪ねて行って見るか。えらい話になって来た。」
「山上の方の系図も、持って来て見せてくださるとよかった。」
「あとから届けますよ。あれで見ると、青山の家は山上から分かれる。山上は三浦家から出ていますね。つまりわたしたちの遠い祖先は鎌倉時代に活動した三浦一族の直系らしい。」
「相州三浦の意味もそれで読める。」
「寿平次さん、もし相州の方へ出かけるとすれば、君はいつごろのつもりなんですか。」
「十月の末あたりはどうでしょう。」
「そいつはおれも至極賛成だねえ。」
「半蔵も思い立って出かけて行って来るがいいぞ。江戸も見て来るがいい――ついでに、日光あたりへも参詣して来るがいい。」


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