島崎藤村 『夜明け前』 「わたしはお民さんがお気の毒でならない。」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 島崎藤村 『夜明け前』

現代語化

「お民さんがかわいそうでならないよ」
「妻籠から嫁に来て、翌年にこんな大地震なんて、たまったもんじゃないよね」
「お宅はみんな元気ですか」
「えゝ、おかげで。ただ1人面白い奴がいるんだけど、あいつだけは無事とは言えないかも。うちで雇ってる源吉なんだけど、この騒ぎで時々どこかに消えちゃうんだ。あいつはちょっと足りないんだよ。あいつはアメリカ人みたいな顔してるよ」
「アメリカ人みたいな顔って、上手いこと言ったね。金兵衛さんらしいわ」

原文 (会話文抽出)

「わたしはお民さんがお気の毒でならない。」
「妻籠からお嫁にいらしって、翌年にはこの大地震なんて全くやり切れませんねえ。」
「お宅でも、皆さんお変わりもありませんか。」
「えゝ、まあおかげで。たった一人おもしろい人物がいまして、これだけは無事とは言えないかもしれません。実は吾家で使ってる源吉のやつですが、この騒ぎの中で時々どこかへいなくなってしまう。あれはすこし足りないんですよ。あれはアメリカという人相ですよ。」
「アメリカという人相はよかった。金兵衛さんの言いそうなことだ。」


青空文庫現代語化 Home リスト