三遊亭圓朝 『名人長二』 「お母さん、まアお待ちなせえ」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 三遊亭圓朝 『名人長二』

現代語化

「お母さん、ちょっと待って」
「長二…おまえ何すんだ? 失礼千万な。何を証拠にそんなことを言うんだ? はー、分かった。おまえは私が贔屓にしてるのに調子に乗って、言いがかりをつけてるんだな。お邸御用達の亀甲屋幸兵衛様だぞ。失礼なこと言うと訴えるぞ」
「あら、大きな声を出さないで。人が聞いたらまずいから」
「誰が聞いてもいいよ。生意気なやつだな」
「なんで私が言いがかりなんてつけます? 本当の親だと認めてくれればいいんです。それで縁につけ込んでお金をもらおうとか、あなたの家に世話になろうとかは言ってません。私はこれまで通り指物師としてお付き合いしますから、一言『親だ』って言っておいてください」
「何をすんだ? 離さないとお役人さんに届けるぞ」

原文 (会話文抽出)

「お母さん、まアお待ちなせえ」
「長二……手前何をするのだ、失礼千万な、何を証拠に其様なことをいうのだ、ハヽア分った、手前は己が贔屓にするに附込んで、言いがゝりをいうのだな、お邸方の御用達をする龜甲屋幸兵衞だ、失礼なことをいうと召連訴えをするぞ」
「あれまア大きな声をおしでないよ、人が聞くと悪いから」
「誰が聞いたッて構うものか、太い奴だ」
「何で私が言いがゝりなんぞを致しましょう、本当の親だと明しておくんなさりゃアそれで宜いんです、それを縁に金を貰おうの、お前さんの家に厄介になろうのとは申しません、私は是まで通り指物屋でお出入を致しますから、只親だと一言云っておくんなせえ」
「何をするんだ、放さねえと家主へ届けるが宜いか」


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