小林多喜二 『蟹工船』 「これでいい」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 小林多喜二 『蟹工船』

現代語化

「これでよし」
「今日は9時までだ」
「この野郎ども、仕事が終わる時だけテキパキしやがって!」
「覚えておけ、ここは何度も来れる場所じゃねぇんだ。それにいつだってカニが獲れるとは限らないんだ。だから一日の労働時間が10時間だろうが13時間だろうが、時間ぴったりでやめられるわけがねぇんだ。――仕事の性質が違うんだよ。その代わり、カニが獲れない時は、お前らに思いっきり暇を出してやる」
「クソ野郎」
「ロシア人は、魚が目の前に群がってても、時間が来ればピタッと仕事を止めてしまうんだ。だから――そんな気質だからロシアはああなったんだ。日本人は絶対に真似しちゃいけないことだ!」
「立派な」

原文 (会話文抽出)

「これでいい」
「今日は九時までだ」
「この野郎達、仕舞いだッて云う時だけ、手廻わしを早くしやがって!」
「いいか、此処へは二度も、三度も出直して来れるところじゃないんだ。それに何時だって蟹が取れるとも限ったものでもないんだ。それを一日の働きが十時間だから十三時間だからって、それでピッタリやめられたら、飛んでもないことになるんだ。――仕事の性質が異うんだ。いいか、その代り蟹が採れない時は、お前達を勿体ない程ブラブラさせておくんだ」
「糞壺」
「露助はな、魚が何んぼ眼の前で群化てきても、時間が来れば一分も違わずに、仕事をブン投げてしまうんだ。んだから――んな心掛けだから露西亜の国がああなったんだ。日本男児の断じて真似てならないことだ!」
「英雄的」


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