GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 芥川龍之介 『西郷隆盛』
現代語化
「俺はピロンの弟子で十分だよ。俺たちは何も知らないし、自分のことも知らない。まして西郷隆盛の生死なんてなおさらだ。だから俺は歴史を書くとしても、嘘のない歴史なんて書きたいと思わない。それっぽい、美しい歴史が書ければそれでいい。若い頃は小説家になろうと思ったことがあった。なったら、そういう小説を書いてただろうな。そっちの方が今より良かったかもしれない。とにかく俺は懐疑的主義者で結構だ。お前もそう思わないか?」
原文 (会話文抽出)
「先生はスケプティックですね。」
「僕はピルロンの弟子で沢山だ。我々は何も知らない、いやそう云う我々自身の事さえも知らない。まして西郷隆盛の生死をやです。だから、僕は歴史を書くにしても、嘘のない歴史なぞを書こうとは思わない。ただいかにもありそうな、美しい歴史さえ書ければ、それで満足する。僕は若い時に、小説家になろうと思った事があった。なったらやっぱり、そう云う小説を書いていたでしょう。あるいはその方が今よりよかったかも知れない。とにかく僕はスケプティックで沢山だ。君はそう思わないですか。」