GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「帰ってもよろしいんでしょうか?」
「どうせすぐには終わりそうにないから、用があればまた呼ぶとして、今夜はいったん帰ってればいいよ」
「ありがとうございます。お呼び出しがあればすぐに参ります」
「でも、ちょっと待ってくれ」
「少し聞きたいことがあるんだ。こっちでも調べてるんだけど、お葉って女中はただの奉公人じゃないだろう?主人と関係があるんだろ?」
「どうもそのようですね。私もよく分かりませんが…」
「長く働いてるのか?」
「一昨年頃から来てると思います。今年は18になるはずですよ。そんなことは弟子の中にいる其蝶って人がよく知ってると思います」
原文 (会話文抽出)
「道具屋さん。お気の毒だね。節季師走のいそがしい最中に、いつまでも留められていちゃあ困るだろう。もういい加減に帰っちゃあどうだね」
「帰ってもよろしゅうございましょうか」
「どうで直ぐには埓があきそうもねえから、用があったら又よび出すとして、今夜はいったん帰ったらよかろう」
「ありがとうございます。お呼び出しがあればきっと直ぐにまいります」
「だが、ちょいと待ってくんねえ」
「すこし訊きてえことがある。こっちでも手を入れて調べさせてはあるが、あのお葉という女中、あれは唯の奉公人じゃあるめえ、主人と係り合いがあるんだろうね」
「どうもそうらしいという評判です。わたくしもよくは知りませんが……」
「長年しているのかえ」
「おととし頃から来ているように思います。ことしはたしか十八になりましょう。そんなことはお弟子のうちでも其蝶という人がよく知っている筈です」