GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「余計に十手を振り回したり何かしたために、ますます始末が付かなくなってしまったんです。でも、梶井という武士は案外あっさりしていて、一緒に笑ってくれたので、まあなんとか収まりましたよ。もう1人の高島という武士はそれっきり屋敷に帰らなかったそうです。お吉も音沙汰がなくなりました。2人は旅をして、神奈川あたりに隠れているという噂もありましたが、その後どうなったかはわかりません。肝心の仇討ちの方は、これもどうなったのか聞きませんでしたが、梶井という人は国に追い返されず、その後も湯屋の2階に遊びに来ていました。質屋に入ってきた浪人は全く別の人で、それは後になって吉原で捕まりました。明治になってからある人に聞いた話では、あの変な人間の首は多分ミイラのようなものだったらしいんですが、どうなんですかね。とにかく、すごく変なものでした」
原文 (会話文抽出)
「今でこそ話をすれ、その時にはわたくしも引っ込みが付きませんでしたよ」
「なまじ十手を振り廻したり何かしただけに猶々始末が付きませんや。でも、梶井という武士も案外捌けた人で、一緒に笑ってくれましたから、まあ、まあ、どうにか納まりは付きましたよ。片方の高島という武士はそれぎり屋敷へ帰らなかったそうです。お吉も音沙汰がありませんでした。二人は道行を極めて、なんでも神奈川辺に隠れているとかいう噂もありましたが、その後どうしましたかしら。肝腎のかたき討の方は、これもどうなったか聞きませんでしたが、梶井という人は国へも追い返されないで、その後にも湯屋の二階へときどき遊びに来ました。質屋へはいった浪人はまったく別物で、それは後に吉原で御用になりました。明治になってから或る人に訊きますと、そのおかしな人間の首というのは多分木乃伊のたぐいだろうという話でしたが、どうですかねえ。なにしろ、よっぽど変なものでした」