海野十三 『蠅男』 「大川さん。どうです、分った?」…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 海野十三 『蠅男』

現代語化

「大川さん。どうですか、分かりましたか?」
「分かりました。――」
「どうやって分かったんですか?」
「天王寺の『新世界』のそばです」
「え、新世界の近く?」
「はい、そうです。天王寺公園南口のバス停の前に、公衆電話がありますよね。そこの中に、ハエ男が入っていました。あなたの指示通り、すぐに電話局に電話して、あなたの電話の相手がどこからかけているか調べてもらいました。それからすぐに警察に連絡しました。『ハエ男が今、ここから電話をかけています。すぐに手配をお願いします』って言ったら、署長さんが驚いて、『へえ、ハエ男ってやつはやっぱり人間の声で話しているんですね』って聞き返してきました。――でも、すぐ手配するって言っていました」

原文 (会話文抽出)

「大川さん。どうです、分った?」
「分った。――」
「どう分ったんです?」
「天王寺の新世界のわきだす」
「え、新世界のそば?」
「はア、そや。天王寺公園南口の停留場の前に、一つ公衆電話がおまんね。その中に、蠅男が入りよったんや。あんさんの命令どおり、すぐ電話局へかけてみて、あんさんの話し相手が今どこから電話をかけているか調べてもろうてな、それから直ぐ署の方へ連絡しましたんや。蠅男が今これこれのところから電話を懸けているねン、はよ手配たのみまっせいうたら、署長さんが愕いてしもうて、へえ蠅男いう奴はやっぱり人間の声だして話しているかと問いかえしよるんや。――しかしすぐ手配するいうとりました」


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