GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 海野十三 『恐怖の口笛』
現代語化
「アラ憎たらしいわね。一郎さんが青竜王だってことは、ゴルフ場の浴室から裸の私を伯父さんの病院まで運んでくださった、その時からですもの」
「へー、そうだったのか」
「へーそうだったのか――じゃありませんわ。あの時、車の中で私はちょっと目を開けてみたんです。あなたの覆面はしっかりしてたけど、その下から見えてるネクタイが一朗さんと同じでした。それで悟ったんです」
「そうか、それは大失敗だな。……でも、俺が自分より一枚上手の名探偵をお嫁さんにしたのは大成功だったろう。はっはっはっ」
原文 (会話文抽出)
「君は(――と一郎は愛妻のことを今もこう呼んでいた)青竜王と一郎とが同じ人物だったということを、ジュリアさんの亡くなった時まで知らなかったろう」
「アラ自惚れていらっしゃるのネ。一郎さんが青竜王だってことは、ゴルフ場の浴室から素ッ裸のあたくしを伯父さんの病院に運んで下さった、そのときから知ってましたわ」
「へえ、そうかネ」
「へえそうかネ――じゃありませんわ。あのとき自動車の中であたくしは薄目を開いてみたんですの。貴下の覆面は完全でしたけれど、その下から覗いているネクタイが一郎さんのと同じでしたわ。そこでハハンと思っちゃったのよ」
「そうかネ、それは大失敗だ。……しかし僕が自分より一枚上手の名探偵を妻君にしたことは大成功だろう。はッはッはッ」