海野十三 『恐怖の口笛』 「まあ待ち給え。何時でも殺されよう。だがそ…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 海野十三 『恐怖の口笛』

現代語化

「ま、待ってくれ。いつでも殺されるよ。でもその前に約束だけは守らせてくれ。だって、お前に言いたいことがあるんだ」
「言いたいこと?あるなら最後のプレゼントに聞いてやるよ。ただし5分だけだ。早く言え――」
「俺は今まで、ずっとお前をかばってきたんだ。お前も知らないわけじゃねえだろう。最近に玉川で矢走千鳥を襲ったのもお前だった。俺は助けに行ったんだ。そのおかげで、お前は吸血鬼としての罪を1回だけ犯さずに済んだ。いや、1回だけじゃねえ。今まで5回も邪魔して、吸血鬼としての罪を犯させなかった。それはお前を呪いの吸血病から、何とかして救いたかったからなんだ。……」
「何言ってんだ。……そうすると今まで、邪魔が入ったのは、全部お前のせいってことか?」

原文 (会話文抽出)

「まあ待ち給え。何時でも殺されよう。だがその前に約束だけは果させてくれ。というのは、僕は君に云いたいことがあるんだ」
「云いたいことがある。有るなら最期の贈り物に聞いてやろう。但し五分間限りだよ。早く云いな――」
「僕はこれまで、かなり君を庇ってきてやったぞ。君は知らないことはないだろう。最近に玉川で矢走千鳥を襲ったのも君だった。僕が出ていって君を離したが。そのお陰で、君は吸血の罪を一回だけ重ねないで済んだのだ。いや一回だけでない。いままでに君を邪魔して、吸血の罪を犯させなかったことが五度もある。それは君を呪いの吸血病から、何とかして救いたいためだった。……」
「なにを云う。……すると今まで、邪魔が飛びだしたのは、皆お前のせいだとおいいだネ」


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