GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 海野十三 『疑問の金塊』
現代語化
「お礼はいいよ。それよりじいさん、ちょっと言っておくことがある」
「はい」
「私が金を払ったことは、誰にも言わないでくださいね。でもそのためにおじいさんの建物がまだおじいさんのものだと勘違いして、買いたいっていう人が出てきたら、あの建物はいつでも返してあげるから、すぐ私のところに相談しに来てよ。わかったかいじいさん？」
「はい、ありがとうございます。でもあれを買いたいなんて変人は、これから先出てこないと思いますよ。あなたが損をするだけですが……」
「ははは」
原文 (会話文抽出)
「確かに千両。わしゃ、お礼の言葉がない」
「お礼は云うにゃ及ばないよ。それよか爺さん、ちょっと云って置くことがある」
「へーい」
「私が金を出したことは、誰にも云っちゃならないよ。しかしそれがためにあの建物がまだ爺さんの手にあるのだと思って、買いたいという奴が出て来たら、あの建物はいつでも返してやるから、直ぐ私のところへ相談に来なさい。いいかい爺さん」
「へーい、御親切に。だがあれを買いたいなんて物ずきは、これから先、出て来っこないよ、あんたにゃ気の毒だけれど……」
「はッはッはッ」