GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 芥川龍之介 『お律と子等と』
現代語化
「やっぱり薬が効かないのよ。――でもこの看護婦になってからは、年を取ってるだけでも安心だわ」
「熱は？」
「さっき計ったら37.2――」
「戸沢先生がいた時より、また1分下がったのね」
「さっきお宅から電話があったよ。後でお母さんに電話してほしいって」
「しょうがないわね。ウチは女中が2人いても、全然役に立たないのよ」
「最近の女中はね。――ウチなんて女中がいるだけ、逆に面倒臭いんだよ」
原文 (会話文抽出)
「どうだえ？」
「やっぱり薬が通らなくってね。――でも今度の看護婦になってからは、年をとっているだけでも気丈夫ですわ。」
「熱は？」
「今計ったら七度二分――」
「戸沢さんがいた時より、また一分下ったんだわね。」
「今お前の家から電話がかかったよ。のちほどどうかお上さんに御電話を願いますって。」
「しょうがないわね。家じゃ女中が二人いたって、ちっとも役にゃ立たないんですよ。」
「この節の女中はね。――私の所なんぞも女中はいるだけ、反って世話が焼けるくらいなんだよ。」