GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 海野十三 『赤外線男』
現代語化
「ちょっと怪我をしたんです。包帯をしてるんで大げさに見えますけど、たいしたことないです」
「どうして怪我したんですか?」
「あの、一昨晩、この部屋で寝てたら、水素を乾燥するための硫酸の瓶が破裂しちゃったんです。そしたら棚が落ちて、上に載ってたものが落ちてきて、頭を切っちゃったんです」
「大変でしたね。目に飛んできたんですか?」
「すごく疲れてたんで、すぐ起き上がろうと思っても起き上がれなくて。先生はすぐ駆けつけてくださいましたけど、私がもたもたしてる間に、頭に付いてた硫酸みたいなのが目の中に入っちゃったんです。すぐ洗ったんですけど、すごく痛んで、左目はほとんど見えなくなって、右目もすごく弱ってます」
原文 (会話文抽出)
「これですか」
「すこしばかり怪我をしたんですの。繃帯をしていますので大変にみえますけれど、それほどでもないのです」
「どうして怪我をしたんですか」
「いいえ、アノ一昨晩、この部屋で寝ていますと、水素乾燥用の硫酸の壜が破裂をしたのです。その拍子に、棚が落ちて、上に載っていたものが墜落して来て、頭を切ったのです」
「そりゃ大変でしたネ。眼にも飛んで来たわけですか」
「何しろ疲れていたもので、直ぐ起きようと思っても起き上れないのです。先生は直ぐ駈けつけて下さいましたけれど、あたくしが、愚図愚図しているうちに、頭髪についていた硫酸らしいものが眼の中へ流れこんだのです。直ぐ洗ったんですが、大変痛んで、左の眼は殆んど見えなくなり、右の眼も大変弱っています」