GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 海野十三 『ネオン横丁殺人事件』
現代語化
「だって、ほかには、こんな手紙送ってくる人なんていないですもん」
「それは、何とも言えないな」
「この辺で工場で働いてたり、元職人って人、知らない?」
「ああ、あいつかな。ネオンサイン屋のイッペイ。あいつはこの辺の地回りで、元は職工だったから、ネオン屋やってるんです。うちのも、イッペイが直しに来ます」
「ふーん。イッペイと虫尾はどういう関係?」
「さあ、特に聞いてないですけど……」
「おみねさん」
「そのイッペイっていうのはどんな体格ですか?」
「ネオン屋のイッペイは、背が高くて、ガニ股で、いつも青白い顔してますよ」
「ほう、背が高いんだ」
「じゃ、こんなの見たことありませんか?」
「あッ、それは――」
原文 (会話文抽出)
「なんだか、おかしな文句だな。さむい日と断ってあるが、こいつは当っている。おしゃかになるというのは『毀す』という隠語だがこれは工場なんかで使われる言葉だ。――おみねさん、この脅迫状には名前がないが、どうして女坂染吉とやらが出したとわかるんだい」
「だって、外には、そんな手紙をよこす人なんて、ありませんわ」
「そいつは、何ともいえないね」
「この辺で工場へ行っている人とか、職工あがりという種類の人を知らないかね」
「ああ、あいつかも知れません。ネオン・サイン屋の一平です。あれはこの横丁の地廻りで、元職工をしてたので、ネオンをやってるんです。うちのネオンも、一平が直しに来ます」
「ふうん。一平と虫尾とはどんな交際だい」
「さあ、別にききませんけれど……」
「おみねさん」
「その一平というのはどんな身体の男なんですか」
「ネオン屋の一平は、背が高くて、ガニ股でいつも青い顔をしていますよ」
「ほほう、背が高いんですね」
「では、あなたはこんなものを御存知ありませんか」
「あッ、それは――」