GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 海野十三 『省線電車の射撃手』
現代語化
「あの4両目でした。でも車掌室が別になってるんで、気づきませんでした」
「車掌室のどの辺にいたの?」
「右側の窓際に立ってました」
「事件の前後に、ピストルっぽい音が聞こえなかった?」
「電車の音がうるさくて分かりませんでした」
「窓の外で光るものを見た?」
「ハッ……別に」
「君の位置から車内は見えてた?」
「カーテンが降りてたので見えませんでした」
「車内に入った時、銃から出た煙みたいなものを感じなかった?」
「ありませんでした」
「車内に乗ってた人はどれくらい?男女は?」
「30人くらいいたと思います。女性は4、5人で、あとは男性と子供でした」
「その車両の定員は?」
「120名です」
「これは参考までに教えてほしいんだけど、銃弾は車内で撃たれたのか、外から撃ち込まれたのか、どっちだと思う?」
「車内で撃たれたと思います」
原文 (会話文抽出)
「君は、事件の起ったときに、どの位置に居たかネ」
「ハッ、やはりあの第四輌目に居りましたが、車掌室が別になっているもんで、早く気がつきませんでした」
「君は車掌室のどの辺に居たか」
「右側の窓のところに頭部を当てて立って居りました」
「事件の前後と思われるころ、何かピストルらしい音響をきかなかったか」
「電車の音が騒々しいもので聞きとれませんでした」
「君は窓外の暗闇に何かパッと光ったものを認めなかったかい」
「ハッそれは……別に」
「君の位置から車内が見えていたか」
「見えていません。カーテンが降りていましたから……」
「車内へ入ってから、銃器から出た煙のようなものは漂っていなかったか」
「御座いませんでした」
「車内の乗客は何人位で、男女の別はどうだった」
「サア、三十名位だったと思います。婦人乗客が四五人で、あとは男と子供とでした」
「その車の定員は?」
「百二名です」
「これは参考のために答えて貰いたいんだが、あの際、銃丸は車内で発射されたものか、それとも車外から射ちこんだものか、何れであると思うかね、君は」
「車内で射ったんでしょうと思います」