GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 夏目漱石 『趣味の遺伝』
現代語化
「いえ、この間ちょっと風邪気味で5、6日寝込んでたもので、ついついお寺に顔を出せなくて。――家にいても忘れることはありませんけど――歳をとると、お湯屋に行くのも気恥ずかしくなってね」
「たまにはちょっと外を歩くのがいいですよ。今はいい季節だし……」
「お心遣いありがとうございます。親戚も心配していろいろ言ってくれるんですけど、どうにも元気がなくて、それにこんなおばあさんをわざわざ連れて歩いてくれる人もいないし」
「はあ」
原文 (会話文抽出)
「御叔母さん近頃は御寺参りをなさいますか」
「いえ、せんだって中から風邪の気味で五六日伏せっておりましたものですから、ついつい仏へ無沙汰を致しまして。――うちにおっても忘れる間はないのですけれども――年をとりますと、御湯に行くのも退儀になりましてね」
「時々は少し表をあるく方が薬ですよ。近頃はいい時候ですから……」
「御親切にありがとう存じます。親戚のものなども心配して色々云ってくれますが、どうもあなた何分元気がないものですから、それにこんな婆さんを態々連れてあるいてくれるものもありませず」
「はああ」