GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 森鴎外 『寒山拾得』
現代語化
「今までいたところですか。それは天台の国清寺です」
「あ。天台にいたのですか。お名前は?」
「豊干と申します」
「天台国清寺の豊干さんですか」
「私もこれから台州に行くところなので、特別に懐かしいです。ついでに伺いたいのですが、台州には会ったらためになるような偉い人はいますか?」
「はい。国清寺に拾得という者がいます。実は普賢菩薩です。それから寺の西側に、寒巌という石窟があって、そこに寒山という者がいます。実は文殊菩薩です。では失礼します」
原文 (会話文抽出)
「なるほど。それでは強いては申しますまい。あなたはどちらのお方か、それを伺っておきたいのですが」
「これまでおったところでございますか。それは天台の国清寺で」
「はあ。天台におられたのですな。お名は」
「豊干と申します」
「天台国清寺の豊干とおっしゃる」
「わたしもこれから台州へ往くものであってみれば、ことさらお懐かしい。ついでだから伺いたいが、台州には逢いに往ってためになるような、えらい人はおられませんかな」
「さようでございます。国清寺に拾得と申すものがおります。実は普賢でございます。それから寺の西の方に、寒巌という石窟があって、そこに寒山と申すものがおります。実は文殊でございます。さようならお暇をいたします」