岡本綺堂 『半七捕物帳』 「ふうむ。そりゃあ初耳だ。おれはちっとも知…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』

現代語化

「ふ〜ん。初耳だな。俺全然知らなかったよ。でも、丸井はなんで黙ってるのかな。そんなことあったら、このご時世だし、絶対報告しろってなってるはずなのに…。わけわかんねえ奴らだな」
「それがね、お兄ちゃん」
「その浪人たちが帰るときに、『俺たちの計画が途中でバレたらヤバイから、今夜のことだけは絶対しゃべんな。もししゃべったら仲間が乗り込んできて、主人一家全員を殺すことになるから気つけろよ』って、めっちゃ脅してったんだって。だから丸井家は、店の人全員に口止めして、誰にも話さないようにしてたそうだよ」
「それをお前がまたどうして知ったんだよ?」
「だって、神田の半七の妹なんだもん」
「ふざけるな。まともに言えよ。公事の話なんだから」

原文 (会話文抽出)

「ふうむ。そりゃあ初耳だ。おれはちっとも知らなかった。だが、丸井ではなぜそれを黙っているのかな。そういうことがあったら、この時節柄、きっと届け出ろということになっているんだが……。わからねえ奴らだな」
「それがね、兄さん」
「その浪人たちが引き揚げるときに、おれ達の企ては中途で洩れては一大事だから、今夜のことは決して他言するな。万一これを洩らしたら同志の者どもが押し寄せて来て、主人をはじめ一家内をみなごろしにするから然う思えと、さんざん嚇かして行ったんですとさ。それだから丸井の家では店じゅうのものに口止めをして、誰にも話さないことにしていたんですよ」
「それをおまえが又どうして知った」
「そりゃあ神田の半七の血を分けた妹ですもの」
「ふざけるな。まじめに云え。御用のことだ」


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