菊池寛 『仇討禁止令』 「さあ。どうぞ、こっちへ。そこでは話ができ…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 菊池寛 『仇討禁止令』

現代語化

「さあ、こっちへ来てください。あそこは話ができん。さあ、さあ」
「2人の噂も、たまに東京に上がってくる人たちから聞いていて、陰ながら心配してたけど、2人とも無事でよかった」
「お兄さんもお元気そうで、立派に出世されて、おめでとうございます」
「今度はいつ上京してきたの?」
「昨日は着きました」
「蒸気船で来たの?」
「はい。神戸から乗りました」
「それは疲れただろうね。お八重さんは、特に大変だったでしょ」
「今、どこに泊まってるの?」
「蘆沢さんの家で世話になってます」
「そうか。俺ん家も、ご覧の通り何もなくて広いから、いつでも泊まりに来てよ。明日からでも来てくれ」
「ありがとうございます。そうお願いするかもしれません」
「今回上京したのは、何か修行のため? それとも就職のため?……」
「それについては、後で兄貴に相談したいと思ってます」

原文 (会話文抽出)

「さあ。どうぞ、こっちへ。そこでは話ができん。さあ、さあ」
「貴君方の噂も、時々上京して来る国の人たちからもきき、陰ながら案じていたが、御両人とも御無事で、何より重畳じゃ」
「お兄さまも、御壮健で、立派に御出世遊ばして、おめでとうございます」
「今度は、いつ上京なされた?」
「昨日参りました」
「蒸汽船でか」
「はあ。神戸から乗りまして」
「それは、お疲れであろう。お八重殿は、一段と難儀されたであろう」
「只今は、どこに御滞在か」
「蘆沢様に、お世話になっております」
「左様か。拙者の屋敷も、御覧の通り無人で手広いから、いつなりともお世話するほどに、明日からでもお出になってはどうか」
「ありがとうございます。そうお願いいたすかも知れませぬ」
「今度、御上京の目的は、何か修業のためか、それとも仕官でもしたいためか……」
「それについては、改めてお兄様に、御相談したいと思います」


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