GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。
青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』
現代語化
「勘次は裏の三軒目だぜ」
「勘次は毎日商売に出るのか?」
「知らねえけど、この10日くらい商売に出てなくて、毎日嫁さんと喧嘩してるらしい」
「じゃ、今朝も家にいるんだな」
「いるだろ。さっきからでかい声で騒いでたから」
「あざっす」
「へぇ、腰抜けのくせに偉そうなこと言うなよ。槍突きくらい怖がって夜稼ぎができるとでも思ってんのか? お前は棒手桶で、向こうは槍突きなら勝負にならないだろ。槍突きが出て来たらちょうどいいだろ? 富ちゃんと二人で捕まえて褒美でももらえばいいんだよ。女相手に家で威張ってるだけじゃねえよ。しっかりしろよ」
原文 (会話文抽出)
「辻駕籠屋の勘次さんというのは、この御近所ですかえ」
「勘次さんはこの裏の三軒目ですよ」
「勘次さんは毎日商売に出ていますかえ」
「なんだか知りませんけれども、この十日ばかりはちっとも商売に出ないで、おかみさんと毎日喧嘩ばかりしているようです」
「じゃあ、けさも家にいますね」
「いるでしょうよ。さっきから大きな声をしていましたから」
「いや、ありがとう」
「へん、意気地もないくせに威張ったことをお云いでないよ。槍突きぐらいが怖くって、夜のかせぎが出来ると思うのかえ。おまえが盆槍で、向うが槍突きなら相子じゃないか。槍突きが出て来たら丁度いいから、富さんと二人でそいつを取っ捉まえて御褒美でもお貰いな、嬶を相手に蔭弁慶をきめているばかりが能じゃないよ。しっかりおしな」