岡本綺堂 『半七捕物帳』 「阿母さんがきのうの夕方、飛んでもない怪我…

GoogleのAI「Gemini」を使用して現代語化しました。


青空文庫図書カード: 岡本綺堂 『半七捕物帳』

現代語化

「昨日夕方、母さんが大怪我したんですよ」
「どうしたの?」
「昨日夕方6時過ぎくらいかな。母さんが2階に何か取りに行こうとして、階段2段目から足を滑らせて、ドサーって落ちちゃったんです……頭は打たなかったみたいだけど、左足をちょっと捻ったみたいで、すぐ病院行って昨日からずっと寝てるんです」
「足を捻ったんだ」
「お医者さんは大したことないって言ってるけど、なんか骨がズキズキ痛いって言って、今日もまだ寝てるんです。普段は女の人がやるのに、昨日だけ自分で2階上がって、何でか知らないけどそんなことしちゃって」
「それは大変でしたね。お見舞いに伺いますから、よろしく」

原文 (会話文抽出)

「阿母さんがきのうの夕方、飛んでもない怪我をしましたの」
「どうしたんです」
「きのうの夕方もう六ツ過ぎでしたろう。阿母さんが二階へなにか取りに行くと、階子のうえから二段目のところで足を踏みはずして、まっさかさまに転げ落ちて……。それでもいい塩梅に頭を撲たなかったんですけれど、左の足を少し挫いたようで、すぐにお医者にかかってゆうべから寝ているんです」
「足を挫いたのですか」
「お医者はひどく挫いたんじゃないと云いますけれど、なんだか骨がずきずき痛むと云って、けさもやっぱり横になっているんです。いつもは女中をやるんですけれど、ゆうべに限って自分が二階へあがって行って、どうしたはずみか、そんな粗相をしてしまったんです」
「そりゃほんとうに飛んだ御災難でしたね。いずれお見舞にうかがいますから、どうぞ宜しく」


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